

1300年前の天平文化 実物の宝物を鑑賞し味わおう
先日、秋らしい快晴の中、
奈良の国立博物館で行われている ご即位記念 第71回 正倉院展に行ってきました。
令和元年、今年の正倉院展は、天皇陛下のご即位を記念して、
奈良国立博物館で10月26日~11月14日「御即位記念 第71回正倉院展」が開かれ、宝物41件出展。
東京国立博物館(上野) 10月14日~11月24日 「御即位記念特別展 正倉院の世界 皇室が守り伝えた美」43件公開。
令和元年の最初の今年はいつもよりは、たくさんの宝物を鑑賞できますね。
さて、奈良国立博物館の正倉院展も
記念すべき年の展覧会のためか、多くの方々が来場されてました。
入場したのが午後3時ころからだったので ほとんど待つこともなくスムーズに中に入ることができました。
あと、平日だったからもありますね。
入ったら、まず東新館からスタート。
東新館の階段前に、音声ガイド(550円)を借りる所があります。
詳しく宝物を知りたい方にはオススメです。
お手洗いは左側にあります。
東新館の階段を上がって、右に入ると いよいよ正倉院の宝物が展示されています。
それでは、今回、私が印象に残った宝物をいくつかご紹介しますね。
最初に目を惹いたのが、赤いものさしでした。
紅牙ばちるの尺(こうげばちるのしゃく)という名称で、染め象牙のものさしだそうです。
もう一つ、違う色で緑牙ばちるの尺(りょくげばちるのしゃく)という、
青緑色のものさしもあります。
このものさし、なんとも繊細な技巧で、オシャレで可愛らしくもあり、
とても、ものさしには見えず なんて優雅なんだろうって感心しました。
時々だけど、ものさしを使う私は このものさしで線を引いたら
ワクワクして楽しいだろうなぁとしばらく見惚れてました。
しばらく他の宝物を見ながら、次に目に留まったのが
儀式用の靴で「衲御礼履(のうのごらいり)」という、赤い靴でした。
つま先が反った靴で、長さが31.5センチもある大きな靴です。
聖武天皇が東大寺の大仏様が完成したときに、
お祝いの儀式でお履きになったのではないかといわれています。
外側が赤く染めた牛革、内側が白い鹿革を使ってます。
表面の花形の飾りが可愛らしくて、銀制に金メッキをして、
真珠や水晶がはめられているんです。
1300年前のものとは思えない、鮮やかな色がそのまま
保たれていることにも感動してしまいます。

他に「紺玉帯残欠(こんぎょくのおびざんけつ)」も良かったです。
ラピスラズリという青い宝石で飾った革のベルトです。
金具もしっかりしていて、とても豪華なつくりです。
欠けた部分があるので、二つに分かれてます。

それから 1300年前の天平美人「鳥毛立女屏風(とりげりつじょのびょうぶ)」も
ふくよかで女性らしくて、温かみのある美人画が素敵でした。
顔立ちの中で、特に濃く太い眉毛が印象的で、女性の強さを表していると感じました。
奈良時代はふっくらした女性が人気で美人だったんですね。

他にもいろいろな宝物がありますが、
今年は41件の宝物が出されている中、4件が初出陳です。
鐘形の風鈴2件、宝物を収納容器、光明皇后御願経の4件です。
おわりに
今回、特に個人的に印象に残った宝物をご紹介しましたが、
正倉院展の宝物を見ていると、当時の人々の気持ちの強さと明るさを
垣間見ることができると思います。
それを十分に表している華やかな天平文化。
その宝物がそのまま残されて、
今私たちが鑑賞できるなんて、奇跡に近いことでしょう。
これらの宝物を1300年以上、守り伝えていただいた先人の方達や
現代の関係者の方々にも感謝しながら、宝物の魅力を存分に味わい楽しみたいですね。
それでは、また次回にお会いしましょうね。
お元気でいてください。
ごきげんよう♪ ひかるん るん るん♪
正倉院展 基本情報
会 期 | 令和元年10月26日(土)~11月14日(木) 全20日 |
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会 場 | 奈良国立博物館 東新館・西新館 |
休館日 | 会期中無休 |
開館時間 | 午前9時~午後6時
※金曜日、土曜日、日曜日、祝日(10月26日・27日、11月1日・2日・3日・4日・8日・9日・10日)は午後8時まで ※入館は閉館の30分前まで |
観覧料金 | 当日 前売・団体 オータムレイト 一般 1,100円 1,000円 800円 高校生 大学生 700円 600円 500円 小学生 中学生 400円 300円 200円 親子ペア ― 1,100円 (前売) ― セット券 2,500円 2,300円 (前売) ― ※ 団体は責任者が引率する20名以上です。 | |
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URL | 奈良国立博物館 御即位記念 第71回 正倉院展 |